1. コミュニケーション場のメカニズムデザイン
コミュニケーション場のメカニズムデザインは、コミュニケーションを促進するメカニズム(ゲームやルール)をデザインし、コミュニケーション場に何らかの機能を提供することを目的としている。
書評ゲーム BIBLIOBATTLE(ビブリオバトル)
私たちの社会について知識を得るためには、オンラインコミュニケーションだけでは十分ではない。オフラインのコミュニケーションもデザインしなければならない。例えば、私たちは「ビブリオバトル(BIBLIOBATTLE)」という書評ゲームを開発し、人々が自分の知識や個人情報を共有することを推奨している。
発言権取引:話し合いでのコミュニケーションを円滑に進めるための制度設計
会議の参加者がより率直かつ論理的に議論し、各参加者の発言時間を均等にするために、「発言権取引」と名付けた機構を設計した。この仕組みは、ミクロ経済学の排出権取引のモデルにヒントを得て構築した。私たちは、日々のコミュニケーションをより生産的なものにするための仕組みの開発に取り組んでいる。
Publication
- 谷口忠大, コミュニケーション場のメカニズムデザインに向けたシステム論の構築と展望, システム制御情報学会論文誌, 32(12), pp. 417-428, 2019. 招待論文, https://doi.org/10.5687/iscie.32.417
- 末長英里子,蓮行,安藤花恵,紙本明子,黒木陽子,田中沙穂,益井博史,谷口忠大, 議論における極の数の設計がコミュニケーション場に及ぼす影響:件の宣言を対象とした実験による評価, システム制御情報学会論文誌, 32(12), pp. 455-466, 2019. https://doi.org/10.5687/iscie.32.455
- Tadahiro Taniguchi, Hiroshi Kawakami, and Osamu Katai, Bibliobattle: an informal social interaction design mediated by book reviews, The Transactions of Human Interface Society, Vol.12 (4), pp.93-104. (2010) [PDF] (in Japanese)/ 谷口忠大,川上浩司,片井修, ビブリオバトル:書評により媒介される社会的相互作用場の設計, ヒューマンインタフェース学会誌, 12(4), pp.93-104, 2010
- Kenta Oku, Yuma Akaike, and Tadahiro Taniguchi, Evaluation of Bibliobattle as Recommender Systems, The Transactions of Human Interface Society, Vol.15 (1), pp. 95-106. (2013) [PDF]
- Hiroyuki Koga and Tadahiro Taniguchi, Dealing Rights to Speak: Mechanism Design for Communication in a Meeting, Journal of Japan Industrial Management Association, (in Japanese)/ 古賀裕之,谷口忠大, 発話権取引:話し合いの場における時間配分のメカニズムデザイン, 日本経営工学会論文誌, 65(3), pp.144-156, 2014
Books